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協会のご案内 会長あいさつ


2017年6月27日 
一般社団法人 日本共済協会 
会長 中世古 廣司 



私は、去る2017年6月26日に開催された「日本共済協会」の理事会において、会長に選任いただきました。会長就任にあたり、ご挨拶を申し上げます。


いま、日本を取り巻く環境が激変する中にあっても、とりわけ経済における変化が大きく、そのスピードも増してきています。

その要因として、第4次産業革命と称される「IoT」や「AI」などのIT技術の進化が産業構造に大きな変革をもたらしていることが挙げられます。このように、IT技術の進化やグローバル化の進展は企業活動のみならず、私たちの暮らし方や働き方などにも大きな影響を及ぼしてきています。

また、先日、経済産業省が公表した『新産業構造ビジョン』において、「第4次産業革命の第1幕(ネット上のデータ競争)では、プラットフォームを海外に握られた面もあるが、これからの第2幕において、わが国の強みを生かし、健康・医療・介護、製造・生産現場における高度化、自動走行などの戦略分野で成果をあげていくためには、産業構造・就業構造の変革が必要である」としています。


このような中にあって、日本社会が抱える課題も深刻さを増してきています。

とりわけ、子どもの約6人に1人が貧困状態にあるという「子どもの貧困問題」が示すように、富裕層と貧困層に二層化する格差社会が進行しています。また、日々の生活を守ることに精一杯で、将来への不安から結婚や子育てを前向きにとらえられない若者も増加しています。

このように、経済成長戦略が論じられる一方で、弱い立場にある人々の生活が置き去りにされてはいないかと懸念せざるを得ない状況にあります。


一方、一昨年の9月25日、ニューヨークで開催された第70回国連総会において「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。

この「2030アジェンダ」は、2030年を目標年次とする人間・地球・繁栄のためのすべての国と関係者の実行すべき行動計画として、17の「持続可能な開発目標(SDGs)」が定められています。その取り組むべき課題として、「あらゆる貧困と飢餓に終止符を打つこと。国内的・国際的な不平等と戦うこと。平和で、公正かつ包摂的な社会を打ち立てること。人権を保護し、ジェンダー平等と女性・女児の能力強化を進めること。地球と天然資源の永続的な保護を確保すること。持続可能で、包摂的で持続的な経済成長、共有された繁栄および働きがいのある人間らしい仕事のための条件を、各国の発展段階の違いおよび能力の違いを考慮に入れたうえで作り出すこと」が挙げられています。そして、その達成の一翼を担う民間セクターのひとつが「協同組合」と位置づけられています。


また、昨年11月30日、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)が協同組合を「共通の利益と価値を通じてコミュニティづくりを行うことができる組織であり、雇用の創出や高齢者支援から都市の活性化や再生可能エネルギープロジェクトまで、さまざまな社会的な問題への創意工夫あふれる解決策を編み出している」として、「共通の利益の実現のために協同組合を組織するという思想と実践」をユネスコ無形文化遺産に登録しました。

このことは、協同組合の思想と実践が人類の大切な財産であることを評価したものであるといえます。協同組合に関わる私たちは、この精神を受け継ぎ、さらに発展させていかなければなりません。


いま、共済事業を担う私たち協同組合は、前述したように大きな環境変化がある中にあっても、日々、自然災害や交通事故、病気や老後などのさまざまな不安を感じている組合員の皆さまに寄り添い、「助け合い」の輪を拡げていく活動に取り組んでいます。

これからも、日本共済協会は、協同組合が行う共済事業の健全な発展を図り、地域社会における農林漁業者・中小企業者・勤労者の生活の安定および福祉の向上に貢献するため、会員団体・友誼団体などの皆さまと連携を深め、諸課題に取り組んでまいります。

むすびに、当協会の活動に対して、一層のご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。


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